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DickEY SinG

社会の狭間のノモスの探求

グッドデザイン賞2016にエントリーされて、これはすごいと思ったもの10選

TECHNOLOGY

グッドデザイン大賞の世界地図図法、オーサグラフが話題となったのは記憶に新しいが、大賞を逃した他のグッドデザインは劣っていたかというとそうでもない。逆に日常で使える身近なものから世界を変える画期的なものまで、魅力的なものはノミネートされていた。見た目が良いデザインだけでなく、使いやすさや革新性にこだわった、グッドデザイン大賞をおしくも逃したアイテムたちを見てみよう。

タッチパネル搭載のトラクター[YT3シリーズ] ヤンマー

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 農業機械というのは、最新の性能を追い求めるというより、雑に扱っても壊れないという信頼性を重視する傾向にあるが、ヤンマーのトラクターにはそのステレオタイプは当てはまらないのかもしれない。タッチパネルが搭載したトラクターは日本でもヤンマーだけのようで、水温やエンジン負荷率など農作業をする上で必要な情報をパッと表示されるようになっている。

嵌め込んだアイテムを操る乾電池[MaBeee] ノバルス

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 乾電池はそのモノにエネルギーを与えるだけという考えは覆ってくる時代になるのだろうか。MaBeeeは一見するとちょっとおしゃれなただの乾電池。違うのはスマホでコントロールできるということ。ミニ四駆やプラレールにセットすると、速度をコントロールしたり電源のON/OFFしたりできるようになる。

空港での移動がストレスなくできる車椅子[モルフ] 松永製作所

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 足が不自由な方でもおしゃれをしたいのは当然の考え。松永製作所の車椅子、モルフはデザインが洗練されて車椅子界にちょっとした旋風を起こしそうだが、実用性も考慮されている。大車輪が着脱できるので狭い場所での移動がスムーズ、セラミック製なので金属探知ゲートが感知しないなど、特に空港内での取り回しに優れた車椅子となっている。

地震が起きても安心な免震装置[ミューソレーター] アイディールブレーン

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 地震が多い日本列島では免震装置を備えたビルはありふれているが、家具そのものに免震装置を取り付けるという発想はなかったのではないだろうか。アイディールブレーンの免震装置、ミューソレーターは室内のあらゆるものを対象にしたシンプルな免震装置。コレクションや食器にあふれた棚もこれで安心だろう。

首都直下地震が起きた時のためのガイドブック[東京防災] 電通

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 防災などのグッズや書籍はなかなか手が出づらいものだと思う。実感がないのにお金を出して購入したくない、かといって実感が出た時にはすでに遅い、そんなジレンマを抱えた防災グッズだが、東京防災は電通と東京都とクリエイターが連帯して作り上げた読みたくなる防災ガイドブック。読みやすさを第一に考えた東京防災は都内の小中高のみならず全国の学校からも注文が相次いでいる。

カップ麺の安定性を高めたレジ袋[キャリーカップ] ミヤゲン

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 寒い季節ではコンビニでおでんやコーヒーを買うことが増えるが、持ち運びに極めて不便であるのが目下の課題。ミヤゲンが開発したレジ袋、キャリーカップはレジ袋の側面をあらかじめつなぎ合わせておき、カップを入れるとその形状に合わせて袋が形を変えるようになっている。そのため、安定性が抜群で汁漏れを防ぎ、カップホルダーが不要になって環境に優しいメリットがある。

 スマホの進化に一石を投じた[ニュアンス・ネオ] トリニティ

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 薄型化・軽量化はスマホ業界の進化のベクトルだが、そのような流れに一石を投じたのがトリニティのスマホ、ニュアンス・ネオ。人に寄り添うをコンセプトにあえて薄型化に挑戦せず、背面カバーと側面を天然木で覆い、手に持つ触感を優しく感じとることができるようになった。見た目のよさ、だけでなく心地よさに主眼を置いたスマホはこれまでにない挑戦といえる。

 清掃いらずの便器[アクアセラミック] LIXIL

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 トイレで一番困ることは掃除。トイレ掃除は誰だってやりたくないのだが、このLIXILのアクアセラミックは超親水性の陶器でできており、汚物と陶器の間に水が入り込んで洗い流すことを可能にしている。

バルーンとドローンを組み合わせたマルチコプター[バルーンカム] パナソニック

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 ドローンの落下問題はドローンの普及を妨げる要因だが、パナソニックが開発したマルチコプター、バルーンカムはその問題を解決するかもしれない。たとえドローンのエンジンが停止したとしても、バルーンの安定性があるため落下しない。そのため、観客の真上に飛ばしたりとドローンを実用的に使用でき、ドローンの進化の方向性を提案している。

 地球儀に近づけた平面地図[オーサグラフ] オーサグラフ

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  メルカトル図法は平面地図の定番であるが、実は地球を正確に表しているわけではない。グリーンランドが大きかったり、日本の真西にインドがあることを教えてくれないが、オーサグラフはメルカトル図法の欠点に対する改善を提案している。面積、形、方位、距離の観点から図法は制作されるが、オーサグラフは面積をなるべく現実の地球に合わせた上で形の歪みを抑えた図法。メルカトル図法に取って代わる地図になるかもしれない。

おわりに

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 グッドデザイン賞はデザインだけでなく使い勝手や革新性で受賞が決定される。ここに挙げられたグッズはどれも未来に対する提案を持っており、賞を受賞するにたる理由があるように思える。今年度の大賞はオーサグラフに決まったが、来年度の大賞は何になるか楽しみである。

 なお、私個人的には本年度の大賞はミヤゲンが開発したキャリーカップ。おでんを買った時の持ち運びに苦労した経験があるので、これは欲しいと思えるグッズだと思ったから。また、生活に密着したグッズなので、身近に感じられるというのも理由の一つ。早くコンビニのおでんを労せずして味わいたいものだ。